SNSやLINEでの個人間融資は危険?闇金のリスクと注意点を徹底解説

近年、X(旧Twitter)やLINEなどのSNSを通じた「個人間融資」が急増しています。
「審査なし」「即日振込」「ブラックOK」「審査激甘」などの甘い言葉に惹かれ、利用を検討する人も少なくありませんが、その多くは違法な闇金業者による勧誘であるケースが非常に多いのが実態です。本記事では、SNSやLINEでの個人間融資の危険性、闇金との関わり、そして利用する際のメリット・デメリットについて、金融の専門家の視点から分かりやすく解説します。


■ 個人間融資とは?

個人間融資とは、金融機関を介さずに「個人同士」でお金を貸し借りする行為を指します。
SNSや掲示板などで「お金貸します」「即日融資可能」といった投稿を見かけたことがある方も多いでしょう。

個人融資

本来、個人間融資は知人同士や契約書を交わしたうえでの合法的な取引であれば問題ありません。
しかし、SNS上の見知らぬ相手との取引の場合、その多くは貸金業登録をしていない違法業者(闇金)が関与している可能性が高く、非常に危険です。


■ SNS・LINEで個人間融資が危険な理由

1. 貸主の正体が不明

LINEやX(旧Twitter)などでは、匿名アカウントを使って誰でも簡単に「お金を貸します」と発信できます。
相手が本当に個人なのか、実は組織的に活動する闇金業者なのかを見分けることはほぼ不可能です。

2. 違法な高金利が設定される

貸金業登録をしていない個人や業者が行う融資は、利息制限法・出資法違反である場合が多く、法外な利息を要求されることがあります。
「1万円借りて翌週に1万5千円返済」など、年利換算すると数百%を超える悪質な金利も珍しくありません。

3. 個人情報の悪用

融資を申し込む際に、身分証や通帳の写真、勤務先情報、家族の連絡先などを送らせるケースもあります。
これらの情報は闇金グループ間で共有・転売され、他の違法業者からの勧誘や恐喝の対象になる危険性があります。

4. 返済が遅れると脅迫や嫌がらせ

返済が滞ると、LINE・電話・SNSのDMなどで「職場に連絡する」「家族にバラす」といった脅迫行為を受けるケースも報告されています。
これは典型的な闇金の手口であり、被害に遭った場合はすぐに警察や弁護士、消費生活センターに相談することが大切です。


■ 個人間融資のメリット

一方で、全ての個人間融資が悪というわけではありません。
正しく行われる個人間融資には、次のようなメリットもあります。

  • 審査がない・柔軟に対応してもらえる
    信用情報に傷がある人でも借りられる場合がある。
  • スピーディーにお金を受け取れる
    金融機関を介さず、即日で資金を調達できる可能性がある。
  • 利息や返済条件を柔軟に設定できる
    知人間であれば無利息や分割返済など、柔軟な契約が可能。

ただし、これらのメリットが成立するのは信頼関係のある相手と法的な契約を結んだ場合のみです。SNS上の匿名取引とは全く異なります。


■ 個人間融資のデメリットとリスク

SNSでの個人間融資には、以下のような深刻なデメリットがあります。

  • 詐欺・闇金被害のリスクが高い
    お金を送ったのに入金されない・脅迫を受けるなどの被害が頻発。
  • 法的保護を受けにくい
    貸金業登録のない個人との取引は、法的にグレーゾーンでありトラブル時に泣き寝入りになる可能性が高い。
  • 個人情報の流出リスク
    身分証の写真や銀行口座情報を渡すことで、別の犯罪に利用される恐れも。

特にSNSでの「個人間融資」は、ほぼすべてが闇金か詐欺と考えて間違いありません。


■ 被害にあった場合の対処法

もしSNSでの個人間融資と名乗る闇金業者に被害を受けた場合は、次の行動をとりましょう。

  1. すぐに警察に相談する
    脅迫・恐喝・詐欺などは明確な犯罪です。証拠(LINE履歴や振込記録)を保存し、警察に届け出ましょう。
  2. 弁護士や司法書士に相談
    闇金被害に強い専門家なら、取り立て停止や返済無効の交渉を代行してくれます。
  3. 消費生活センターや金融庁にも通報
    悪質業者の情報を共有することで、二次被害の防止につながります。

■ まとめ:SNSでの個人間融資は「闇金」の温床

SNSやLINE上で行われる個人間融資は、手軽そうに見えて非常に危険な行為です。
「審査激甘」「審査なし」「即日貸します」「ブラックOK」などの言葉に惑わされず、信頼できる正規の金融機関を利用するようにしましょう。

どうしてもお金が必要な場合は、地方の消費者金融(街金)や、公的支援制度(生活福祉資金など)を検討するのが安全です。
安易にSNSの個人間融資へ手を出さないことが、身を守る最善の方法です。

「お金を借りる=命を預ける」という意識を持ち、信頼できる相手・安全な方法を選びましょう。


▼参考になる相談先

  • 警察相談専用ダイヤル:#9110
  • 全国の消費生活センター:188(いやや!)
  • 日本貸金業協会:03-5739-3861
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